2019年

2月

27日

続 不動産業って???

 今回からは大家業について私なりの考えを述べるとともに、そこにどんな狙いがあるのかについて話を繋げていきたいと思います。前回のこのコーナーでは不動産業を業務内容から分類してみましたが、その同じ不動産業を別の視点で大きく二つに分類し直してみることにしましょう。まずは、不動産そのものを自ら提供するグループです。この中には新築マンションの分譲、建売、中古不動産の買取再販売、大家業が入ります。もう一つは不動産そのものではなく、不動産の取引に関わるサービスの対価として手数料を得るグループです。こちらは売買、賃貸の仲介や賃貸管理の代行です。ここで、自ら保有する不動産を賃貸する大家業を前者のグループに分類しましたが、賃貸借とは当該不動産の所有権を残したまま、専有して自由に利用する権利だけを取り出して期限付きで売買すると考えたからです。

 

 こうして分類したグループ、それぞれの特徴について考えてみるに、前者の不動産そのものを自ら提供することは、その仕入のために不動産を所有しなければなりません。それに対して後者の手数料収入は営業店舗の維持などは別として、自らが不動産を所有することはありません。ここで、不動産という商品の特性を改めて思い起こすに、世の中に出回っている商品の中で、ずば抜けて高額であることに加えて、取引は現金決済が原則であり、売掛、買掛は考えられません。そのことから不動産を所有するには、それ相応の資金がどうしても必要となります。仕入れた不動産に利益を加算して売却できれば仕入れに使われた資金が回収できて、それが次の仕入に使われて事業が継続発展してゆきます。その1回転の期間は規模の大きさや売れ行きによりますが数か月(中古マンションなど)から数年に及ぶこともあるでしょう。しかし、同じく不動産を保有しても家賃を得ることを目的とする場合は、回収までに数十年という長い期間を要することになり、仕入れて売るよりも、より一層長期間、資金が必要になります。

 

 弊社も当初は自己資金で購入した収益不動産を半年から長くても34年で売却するといったことを繰り返していましたが、やがて多くの競合者が参入し、安く仕入れて高く売却することが困難になってきました。これを打開するための選択肢は二つありました。一つは売買価格が上昇するのを待って売却すること。幸いターゲットが収益不動産なので、なかなか値上がりせず、保有する期間が長くなっても家賃が得られるので持ちこたえられます。しかし、いつになるかわからない売却時期を待っていることは、運を天に任せるようで自主性に欠いています。もう一つの選択肢は売却しなくても家賃収入でビジネスが成立する大家業です。弊社としては大家業を主力商品として拡大路線を採ることを選択しました。

 

 

つづきは次回

 

 

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2019年

2月

19日

不動産業って???

 毎週水曜日、夜に放映される、あるTV番組を楽しみにしています。それは新宿に営業所を置く不動産会社を舞台に、そこに勤務する営業マンたちの活躍を描いています。出演者のコミカルな演技もなかなか味わい深いのですが、何と言っても奇想天外なストーリーながらも、そこに登場するお客様も営業マンたちも、その行動パターンや心理状況が細部にわたって妙にリアルに描かれていて、不動産業に携わってきた者からみて、いかにもありそうな話の展開に仕立てられているところに興味を惹かれます。

 

 TV番組の話はこれくらいにして、ここで描かれている不動産会社の業務は、主に既存(中古)の住宅の売買仲介ですが、これは一般に不動産業に分類される業務のほんの一部に過ぎないことは言うまでもありません。それでは不動産業といわれる業務は他にどんなものがあるのでしょうか。多くの不動産業者が、規模の違いはあっても概ね以下の業態に分類されると思います。

 

・新築住宅(マンション、戸建)や商業ビルなどの開発とそれに付随する用地の仕入

・新築住宅の分譲販売

・中古住宅の売買仲介

・新築または中古住宅の賃貸仲介、商業施設の賃貸仲介

・賃貸管理

これらの応用である中古物件の買取再販売や賃借人付物件の販売(オーナーチェンジ)などもあります。もっと考えればいろいろとあるかもしれません。たとえば、近年、話題のシェアハウス、民泊、サブリースなどがそれです。

 

そして、この中に含まれていない業務に賃貸物件の所有者(大家業)があります。これは大昔から存在していましたが、従来は大家自ら賃借人を探すのではなく近隣の賃貸仲介業者に委託し、入居後も賃貸管理業者に委託することが多かったように思います。だから大家は不動産業者とは区別されていたのかもしれません。しかし、弊社の事業内容は、正しく、この大家業が主力になっております。そういった意味で新しい、あるいは珍しいタイプの不動産業と言えないわけでもありません。次回は、弊社が、この大家業において、何を実現しようとしているかについて、そのメリット、デメリットを交えながら語ってみたいと思います。

つづく

 

 

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2019年

2月

12日

冬来たりなば春遠からじ

 毎日、寒い日が続きますが如何お過ごしでしょうか?先週の土曜日は東京でも未明から雪が降り始めましたが、大雪にはならず当日の午後には止みました。交通機関をはじめ日常生活にはほとんど影響がなかったものの、短い時間ではありますが一時的に都内全域が雪化粧になりました。前の週まで、朝夕の通勤時に両手をコートのポケットに突っ込んだまま肩をすぼめて歩いていたのに、この日からは路面凍結による転倒に注意して、寒さにかじかんだ両手をポケットから引っ張りだして歩いています。といっても、自宅←→駅それと駅←→会社の区間に限ってですが、それでも屋外の北風に曝された両手は5分もすれば紫色に変色してきます。昔と異なり、暖房設備が整い快適に暮らせるようになったとはいえ、やはり、この季節は夏の酷暑と並んで一年で一番厳しい時期といえます。そんなとき、浮かんでくる言葉が、「冬来たりなば春遠からじ」です。そして、移りゆく季節を人生における様々な出来事に重ねて困難に立ち向かうというシナリオを思い描くのがブログの常套手段です。

 

 

 今回も、その線で構想を練ってはみましたが、なかなか面白いテーマが見つからず、ただ寒いから早く暖かくなってほしいというだけになってしまいました。それというのも、弊社にとって冬に例えられるような出来事が見つからないのです。これも皆さまのご支援のお蔭であると感謝しております。しかし、ここで気を付けなければいけないことは、現状に甘んじて、変化に対応する備えを怠ることです。特に、2020年に控えている東京オリンピックの後、不動産市場がどう変化してゆくか不透明な中、冬の寒さに身を置いて気持ちを引き締めるべく、降る雪を眺めておりました。

 

 

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2019年

2月

07日

月次決算書

 今年も年が明けて早、1か月が経ちました。立春も過ぎて暦のうえでは春です。季節の移ろいとともに、今年も決算時期が近付いてきます。さて、この時期になると、確定していないとはいえ概ね数字が固まってきます。お陰様で弊社は、年度始めに立てた目標数字は達成できる見込みです。これもひとえに皆様のご支援の賜物と感謝申し上げます。

 

 弊社の事業構成は、現在のところ保有不動産の賃料が収益の大きな割合を占めており、これが主な収益源だと言えるでしょう。このことは業績の安定を実現するとともに正確な予測を可能にしました。勿論、予想外の支出や収入減がないわけではありませんが、不動産の賃貸借市場は売買などに比べ安定しているうえ、物件数が100室を超えてくると起こり得ることの件数や金額を平均値で予測しても、さほど大きな狂いはなくなってきます。一方で、既存の保有物件だけでは業績に上限があり、それ以上の業績拡大を企図するならば、新規に物件を取得しなければなりません。そのための資金調達こそが事業の成否を決定づけるとも言えます。

 

 弊社のように収益不動産を取得しようと考えている企業は他にも存在します。しかし、その多くは、かつての弊社と同様に取得して数年で売却し、売却益を得ることに軸足を置いていて、賃料収入は保有中の経費の補てんくらいにしか考えていないようです。これは、これで一つのビジネスモデルを形作っていますが、売買価格の値上がりに依存しなければならず、その点において蓋然的に降ってくる外部環境の変化に振り回されてしまいます。冷めた表現でサラッと言ってしまいましたが、具体的に生々しく表現すれば「2020年の東京オリンピック開催後の不動産市場の変化で売買価格がどうなってゆくか極めて不透明な段階で値崩れにより保有不動産が不良在庫と化して身動きがとれなくなることのリスク」、を避けるため、持っている不動産を売らなくても家賃だけで黒字にする、ということです。

 

 しかし、これを実現することは、そう易しいことではありません。基本的には高利回り(高い家賃がとれる売値が安い)物件を選ぶことですが、今の時代、多くの人がそんな物件を狙っています。そんな中で弊社だけが美味しい物件にありつこうというのは虫が良過ぎます。何よりも大きな負担としてのしかかってくるのが、取得のための資金調達に伴う金利や元金返済です。それでも弊社の決算書を賃料主体で黒字にしたのは、賃貸物件の稼働率100%を目指して日夜努力してきたこと。また、そのノウハウを他のオーナ様の物件の管理に活用することで手数料収入を得ることなど…多くの営業努力を積み重ねてきた結果です。そして、この一つ一つの努力を支えているのが月次決算書及び付随する資料です。この、緻密な計算書を羅針盤として現在地と進むべき方向を常にチェックできるのです。今の営業形態でどのくらい収益が出ているのかを知ることは勿論、今後、事業を拡大するための資金調達にも重要な資料です。今となっては、まるで空気のように、あって当たり前の存在ですが、ここで改めて作成に費やす苦労に敬意と感謝を込めてお礼を言いたいと思います。

 

 

 

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