重要事項説明

不動産の契約をすると、必ず「重要事項説明」が行われます。これは、契約の前に資格をもった宅地建物取引士によってなされる行為です。その名の通り、対象となっている不動産についての重要な事柄についての説明で、要はあとになって「聞いていない」ということがないように、事前に説明することが法律によって定められているものです。

 

内容はと言えば、購入金額をはじめとして、「物件の表示」から「法令上の制限」、マンションであれば「管理費・修繕積立金」といった費用、「管理状況」や「契約の解除」、「損害賠償」等々となります。また、過去に自殺や事件などがあったという「事故歴」も当然含まれます。なので、賃貸はともかく、購入の場合は買われる方もきちんと内容を確認していただく必要があります。

 

重要事項の説明に際しては、宅地建物取引士がその免許(宅建取引士証)を提示して説明します。(これも宅地建物取引業法によって定められています~宅建業法第354項~)。もし、うっかり提示を忘れて説明し始めたら、それは法令違反ということになります。指摘してみたら、ちょっと「知ってるぞ」というところを示せるかもしれません(もっともそういう「抜けた」宅建士はいないと思いますが・・・)。

 

賃貸の場合も重要事項の説明はありますが、やはり売買の場合は(特に自宅の場合は)そこにずっと住むわけですし、「しまった」と思った時には簡単に売って出ていくということもできません(値下がりするリスクもあるわけです)。したがって、受け身で「しっかり聞く」だけではなく、いろいろと周囲に話を聞いたりして質問を用意して臨む方が望ましいと思います。

 

さすがに「重要事項」については、宅建士もきちんと説明してくれるでしょうが、ものによっては「重要事項」に該当しないものもあります。例えば中古物件であれば、「売主がなぜ売ろうと思ったのか」などは、個人的には重要だと思います(もしかしたらそこに住みたくない理由が何かあるかもしれません)が、法の定める「重要事項」ではありません。したがって説明の義務もないわけですが、だからといって聞かずにおくと、あとで困ったことがあるかもしれません。「重要事項」でなくとも、仲介業者であれば、「売ろうと思った理由」くらいは当然掴んでいるはずです。知らなければそれはそれでその業者を信用して大丈夫かという判断材料になると思います。

 

不動産を買うという場合、それを業としている方以外はほとんど生涯のうちに一度か二度かという体験になるでしょう。「重要事項説明」については、内容が内容なので1時間くらい時間がかかるかもしれません。面倒かもしれませんが、一生の大事と思ってしっかり聞くべきことだと思います。

 

 

これから買われる方は、是非とも頭の片隅に置いておいていただきたいと思います。

(H)