広島における国際会議

先進国外相会議が広島で開催されました。各国の外交担当閣僚が一堂に会するとなると、話題は世界平和に向けてそれぞれの国が何をすべきかであってほしいと願っています。また、今回は開催地が広島であることが大きな意味を持つことがマスコミによる報道で繰り返し叫ばれています。理由は言わずもがな、「広島は世界で初めて核兵器が使用された都市」であり、もう一つの被爆都市である長崎とともに核兵器に反対する象徴的役割を成す都市だからです。

 

広島に投下されたものは原子爆弾、それに対して長崎には水素爆弾が投下されました。「平和への願い」から見れば、この二つの爆弾の違いは全く意味をなさないことで、どちらもおぞましい核兵器です。しかし、原子爆弾の原理は原子の核分裂が引き起こす巨大なエネルギーを利用しているのに対して、水素爆弾のほうは核分裂ではなく核融合を引き起こしているということです。こう聞いてしまうと、この世にあってはならない、あるいは存在してほしくない代物でも、理系の私としては好奇心が大いにくすぐられてしまいます。

 

ところで技術的な総合力をもって初めて核開発が可能となりますが、そもそもの原理はアインシュタインが提唱した相対性原理を理論的根拠としています。それを数式で表すと

E=mc2                 

となります。

この式は左辺のE(つまりエネルギー)と、右辺のm(つまり質量)とが互いに変換するという見方もできます。物質は核分裂(核融合も同じ)する過程でほんの僅かでも質量が減じると、それにc(光の速度)の二乗を掛けた莫大なエネルギーに変換するということです。

 

 

この原理を発見したアインシュタイン本人は広島、長崎の惨状に大変心を痛め、晩年は核廃絶に尽力したと聞いています。私たちは被爆国で育ち、核兵器がいかに罪深いかを学んできた一方で、核の平和利用についてはポジティブなレスポンスを示すことに慣らされてきたと感じます。しかし、東日本大震災による一連の原発事故とその処理を鑑みると、核に対する新たな思いを広島や長崎に付け加える時代なのかもしれませんね。