バブル崩壊から学ぶ

このシリーズの初回に「歴史は繰り返す」と記しました。一昨年秋に2020年東京オリンピックが決まってから都心部の不動産価格は高値で推移しています。それだけでなく、バブル崩壊から現在まで価格のグラフは山と谷を繰り返しています。その度に儲かる人と大損をする人がいて悲喜交々。それでも最初に押し寄せた大きなバブルほどの狂乱は起こりませんでした。それは過去を振り返り多くのことを学んだからだと思います。

 

ということで、バブル崩壊の被害に会わなかった人について話を進めます。一つ目のタイプはバブルに乗じて不動産を購入もしくは元から保有していたものの、崩壊する前に売り逃げた人たちです。これは、ごく一部の人です。バブルのとき、同じ不動産が何度も取引され、そのたびに値上がりしてゆきましたが、最後にドーンと値下がりしたときの所有者が損をします。しかし、こうなることを予測してドーンの前に全ての不動産を売却した人は稀で、多くの人はまだ値上がりすることを夢見て別の不動産を取得するか、すべてを売却せず残しておいたため、大なり小なり被害を受けたと思います。よくトランプゲームのババ抜きに例えられる話ですが、最後にババを引かなければ儲かりますが日本中の不動産が一律に値下がりし、どれを引いてもババといった状態でした。

 

もうひとつは、賃料等、不動産から得られる収益を計画的に見込んで取得する人です。通常、家賃相場は売買価格ほど大きくぶれません。それは、賃貸借契約は23年の契約期間中は賃料を変えず、契約更新や退去後の新規募集のとき、はじめて賃料が変わるということも理由のひとつです。このような考え方がバブル崩壊の教訓として認められるようになり、前述のように不動産の価格を決めるときの方法のひとつとして定着するようになりました。将来の収益の予想とそれに基づく不動産の現在価値を計算するため、 Discounted Cash Flow(DCF)なども導入されるようになって、特に投資用不動産やそれを小口化した金融商品(REIT)が開発されるようになりました。

 

前者のババ抜きは経済情勢を読み切る情報力により成功するかもしれませんが、どうしても偶発性を否定できません。その点において弊社の収益構造の基盤とは考えられません。それに対して後者の賃貸収入は不動産の価値を見極める選球眼とバリュアブルを実現するノウハウを武器に物件保有、管理を緻密な計画により実現できれば、確実性の高い事業として弊社の基盤になると信じています。

 

以上、バブルをテーマに私の勝手な解釈を披露してきましたが、その中で私が選んだ事業は賃貸収入という安定した基盤のうえに利益率の高い不動産売買をバランスよく組み合わせることです。日頃から申し上げている弊社の目的を実現する手段としてトライしたいと思っています。

 

 

(おわり)