納戸の秘密

不動産の間取りを見ていると、「LDK」や「S」、「WIC」などの表示を目にすることがあるかと思います。ご存知の方も多いと思いますが、「LDK」は「リビング・ダイニング・キッチン」であり、「S」は「サービスルーム」、「WIC」は「ウォーク・イン・クローゼット」の略称です。よく目にする「2LDK」は、「部屋が2つ+リビング+ダイニング+キッチン」という間取りを現しています。

 

2LDKなどは比較的わかりやすいですが、わかっているようでいてよくわからないのが、「S=サービスルーム」ではないでしょうか。「サービスルーム」とは、日本語では「納戸」と呼ばれます。例えば弊社が今回販売した「ナイスアーバン大森403号室」は、「2DK+S」でしたし、別に賃貸している「ルフォン白金台ザ・タワー」の間取りは「1LDK+S」(左図)です。

では、「納戸」とはどんな部屋なのでしょう。

 

「納戸」というと、物置みたいなイメージを持たれるかもしれませんが(もちろんそういう物置もあります)、上記の2部屋などは中に入ると普通の部屋です。物置の雰囲気は欠片もありません。ではどうして「3DK」ではなく、「2DK+S」なのかと言うと、それは「部屋の要件を満たしていない」ことが理由です。実は、建築基準法では部屋の基準が定められていて、その代表的なものに「採光基準」と「換気基準」というものがあります。

 

「採光基準」とは、住宅の場合、「開口部(窓のことです)の面積が部屋の面積の1/7以上でなければならない」というもので、「換気基準」ではそれが1/20以上(他にも細かく定められています)となっています。要は、建築面積の関係等で「部屋の大きさに対し十分な大きさの窓を設けられない」といった事情から、「S」という構造・表記にしたものなのです。

 

弊社は、「マンションの持つ潜在価値を最大限に引き出す」ということを経営理念にしております。築24年を経た「ナイスアーバン大森」は、この観点から部屋の間取りを「2DK+S」から「2LDK」にリノベーションいたしました。すなわち、1部屋をリビングにし、サービスルームの部屋を拡張して部屋に昇格させました。マンションの専有部分の話なので全体の面積は変わりませんが、各部屋の面積を微妙に変えて間取りを変えました。

 

建物を建てる時は、当然ながら建築基準法に沿って建てないといけません。場所の制限、法律の制限、そうした諸々の制限をクリアーしつつ、建物は建てられています。今度「S」という表示を見かけられたら、そんな事情を推察されてみたらいかがかと思います・・・

 

 

 (H)