不動産価格

昨今、マンション価格を中心として不動産の価格が高騰しています。よく「適正価格」ということが言われますが、果たしていくらが「適正」なのかは難しいところです。価格には、「正常価格」「限定価格」「特定価格」「特殊価格」という分類があります。「限定価格」とは、ある状況下で「正常価格」が影響を受けて修正されたもの、「特定価格」とは急いで売却するような場合につく価格で、「特殊価格」とは美術品などの価格とされています。

 

先日、借地人の方の底地売買を仲介いたしました。そこはいわゆる「袋地」と呼ばれる建築基準法の道路に接していない土地で、単独では建物が建てられない土地です。よく広告で「再建築不可」とされているのを目にしたことがあるかもしれませんが、まさにその再建築不可の土地でした。借地人の方は、地主の方から買い取りを持ちかけられたのですが、その価格に納得がいかず、話はとん挫していました。

 

借地人の方が主張する価格は、いわゆる「正常価格」。市場で評価したら、建物の建てられないその土地の価格は安い評価しか得られず、まさに借地人さんの主張する「正常価格」にしかならなかったことでしょう。一方で、地主さんの提示した価格は、いわゆる個人の思いを反映した「限定価格」とでもいうものでした。この場合、どちらが正しいのでしょうか?

 

答えは、「どちらも正しい」です。

 

そもそも「価値」ということを考えてみますと。それは相対的なものです。ある人にとって「価値あるもの」が別の人に同じ価値があるとは限りません。その「価値」を反映したものが「価格」だとすれば、「売買が成立する価格」は、どちらかがどちらかにあわせなければなりません。その底地は、もしも不動産屋を通じて売ろうとしたら、安い「正常価格」にしかなりません。しかし、ではその「正常価格」で売買が成立するかというと、売主である地主さんが拒否する以上、成立しません。

 

最終的に、隣地を購入していた借地人さんが、その底地の「価値」を認め、「どうしてもほしい」となったことから、地主さんの提示する「限定価格」での売買となりました。どちらの価格にあわせるのかは、「売りたい」「買いたい」という気持ちの強い方となります。この場合は、「買いたい」気持ちが強かったため、「限定価格」での売買となりました。しかし、もしも「どうしても売りたい」と売主さんが思えば、「正常価格」での売買となっていたと思います。

 

 

さて、念願かなって長年の借地生活から脱した借地人さん。これから土地を有効活用したいとのお考えです。購入のお手伝いをさせていただいた弊社としては、次もお手伝いできれば、と考えております・・・

 

(H)