他山の石

賃貸業を営む立場として、常にサービスの改善を意識していますが、そうすると「同業大家さん」の動向というのは気になるところです。今回、お部屋探しのご依頼を受けていくつかの物件を見てみましたが、ついでに探した「真似したい」と思うようなサービスには、残念ながら巡り合えませんでした。それどころか、「真似したくない」と思うサービスがむしろ目につきました。

 

主なものは以下の通りです。

1.   原状回復費用1か月

 退去の時に、故意過失で部屋に傷をつけた場合はその費用負担をお願いすることになります。その他はクリーニング費用ですが、特に傷がなければ敷金はクリーニング費用をいただいて大抵お返しできます。敷金が1か月であればこれは「敷金は返さない」と言っているに等しく、ちょっとやり過ぎに思います。

 

2.   (新規契約時)契約事務手数料3,0005,000円(税別)

 新規契約時に宅建業者は、仲介手数料として家賃の0.54か月分をもらうことを法律で認められています(同意があれば1.08か月)。仲介手数料には通常契約事務が含まれますので、こうした手数料は厳密に言えば法律違反ではないかと思います。「同意」と言っても大抵「こうなっています」と無理に納得させる「押し付け」です。

 

3.   更新料1か月+更新事務手数料10,000

 これは特に法律の規制はありません。業界慣行として1か月までは良いでしょうが、プラスαは疑問です。

 

4.   当社指定賃貸保証システム67.5%+連帯保証人

 保証会社の利用を意味しているのかもしれませんが、保証会社の保証料(通常50%程度)は連帯保証人がつけば保証料が軽減されるのが普通ですので、これも「取り過ぎ臭」が漂います。

 

5.   室内抗菌消毒代16,200

 サービスの名のもとに「いろいろ考えるな」と思いますが、そこまでニーズがあるのかは疑問です。いろいろと名目をつけて少しでも取ろうという「臭い」が気になります。

 

6.   24時間対応

 弊社でも導入し、これから本格的に展開しようかと考えていますが、顧客ニーズとの兼ね合いが難しいです。あれば便利ですが、なくても良いという人もいるでしょう。最初に一括してお金を取っておきながら、オーナーや管理会社が変わると一方的に打ち切りというのもどうかと思います。弊社のサービスについては顧客ニーズとの兼ね合いをこれから考えたいと思います。

 

 疑問に思うサービスは当然弊社では導入しませんが、仲介をする立場となった場合、上記15のような対応を取られている物件をお客様に紹介するのは憚られるところです。「良い物件を提供させていただく」という考え方からすると、ご紹介はできません。たとえお客さんがその物件を「良さそう」と仰っても、「お勧めできない」とその理由をお伝えいたします。

 仲介させていただくのも、借りていただくのと同じように、お客さまには「ご満足」を提供したいと思います・・・

 

 

 (H)