Wise spending

72日は都議会議員選挙ということで、私も投票に行ってきました。そして、夜8時からは選挙結果を報じる速報が気がかりでテレビの前に釘付けになっていました。そんな中で、圧勝した「都民ファースト」の代表、小池百合子都知事のインタビューに “wise spending” という言葉がありました。直訳すれば「賢い支出」となりますが、もともとは経済学者ケインズが、経済政策の一環として財政支出する際に将来、利益を生む賢い支出をすべきだという意味で使ったようです。

 

ケインズで思い起こすのは第二次世界大戦後のアメリカにおいてルーズベルト大統領が行ったニューディール政策です。これは、それまでの伝統的な自由主義の政策が、政府はあまり経済活動に関わらず、民間に任せるのに対して、デフレ(あるいは不景気)脱却のための起爆剤として政府は積極的に財政支出することであると私は解釈してきました。(この辺りは門外漢なので間違いがあれば、どうぞご指摘ください。)

 

 ルーズベルト大統領がケインズ先生の理論に心酔してニューディール政策に踏み切ったかどうかは別として、結果的には見事に景気は回復し、その後、日本でも不景気になると景気浮揚策として、ともすればバラマキと思える支出が繰り返され、その度に赤字国債の額が膨れて現在に至っています。果たして、ここに “wise spending” という概念があったのか疑問に思います。

 

 

小池百合子都知事は今後、議会という強力な応援団をバックに思い切った政策を打ち出すことが可能でしょう。その繰り出すパンチがいかに強力でも相手の急所を外しては、その効果も減じてしまいます。豊洲市場問題、オリンピック開催など未曾有の課題に限らず、防災、育児、介護など継続的な課題が山積する都政において、“wise spending” こそが政策の急所であるということを忘れずに力を発揮していただくことを願っております。