母校への想い

 先日、東京都知事の小池百合子氏が首都大学東京の名称変更について言及したことが話題になっていました。この学校は石原慎太郎氏が都知事だったとき、東京都立大学と都立の短期大学3校が統合してできた大学です。私は昭和50年代に、このうちの一つ東京都立大学に通っていました。当時の所在地は東急東横線の都立大学が最寄り駅で、私の自宅から約40分の通学時間といった便利な立地にありました。卒業後、八王子市南大沢に移転し、なんとなく母校は思い出とともに縁遠くなりました。その後、統合と同時に名称変更されると益々、遠い存在に感じるようになりました。

 

 私は学生時代、グリークラブという男声合唱団に所属していました。学業においては劣等生でしたが、グリークラブでは恩師、良き友に恵まれ、非常に充実した生活を送ることができました。その頃の仲間たちとは今でも素晴らしいお付き合いが続いています。ときに、自分の子供よりも若い後輩たちと語り合う機会もあって、一時期、遠のいた母校への想いも徐々に温もりを感じるようになってきました。

 

 そんな折に耳に飛び込んできた名称変更のニュースは、やはり心の琴線に触れるものがあります。まだ、正式に決定したわけでもなく、また、再度変更する名称が元の「東京都立大学」となるかどうかもわからない現状で気が早い話ですが、温もりではなく何か熱いものが込み上げてきます。

 

 しかし、そのように感じるのは私のような立場だけでかもしれませんね。大部分の人は、それほど関心がないでしょう。また、首都大学東京になってから入学した人たちや統合した東京都立大学以外の卒業生は、むしろ、その名称に愛着があるかもしれません。安っぽい感傷にとらわれず、関係各方面においてメリットが最大限になるよう、どうぞお決めください。