60にして戸惑う

 先週末の暑い午後でした。あまりの暑さに外出する元気もなく自宅でテレビを見ていると、インターフォンが鳴ったので、また、宅急便の配達かと思い急いで返事をしてモニターを覗き込むと、いつもと異なる反応です。訪ねてきたのは制服姿の近所の交番のお巡りさんでした。何事かと慌ててオートロックを解除して玄関先まで招き、用件に耳を傾けてみると、「何と60歳以上の家庭にオレオレ詐欺に対する注意を喚起するための訪問」だそうです。

 

 このブログでも紹介したとおり、私は先月に還暦、つまり60歳になったばかりです。60歳を境に何か生活に変化が生じたわけでもなく、これまでどおりに生活していたのに、いきなり、「オレオレ詐欺」のターゲットにされる年齢ですと言われ、思わず吹き出しそうになりました。いかにも真面目そうな若いお巡りさんは、私の態度から何かを感じ取ったのか、緊張の度合いを深めながら丁寧な口調で挨拶して帰ってゆきました。

 

 このエピソードからもわかるように、自分自身では意識せずとも、いつのまにか社会の中で弱い立場とみなされるようになるのでしょうか?私は毎日、電車で通勤していますが、未だに見ず知らずの人から席を譲られたことはありません。きっと、そういう事態になったらショックを受けるでしょう。こんなことを愚痴っていても仕方ありませんね。60歳以上になったら、それなりのメリットがあるはずです。それを上手に活用したほうが前向きです。

ということで、ネットで調べてみると、60歳以上の割引は映画館やテーマパークなどの娯楽施設やパッケージ旅行プランなど、不要不急のことに対するものに多くみられます。つまり生活に必要なコストよりも時間とお金に余裕のある人の余暇においてメリットがあるようです。

 

これまでの人生、社会においても家庭においても常に周囲の弱者をいたわる立場で走ってきた人が60歳を境に逆の立場に転換しようとしても戸惑うのも当然、むしろメリットを楽しむ余裕が必要なのかもしれません。と多少、自虐の意を込めて締め括りたいと思います。

 

 

私より多少お若いと思っている、そこのあなた、次はあなたの番ですよ。