万年雪

 この1ヶ月で最もフラストレーションを感じるのは、「韓国駆逐艦による日本の自衛隊機に対するレーダー照射」に関するニュースです。私は以前から、外交問題は互いに自国のエゴイズムがぶつかり合い、絶対的な正義など存在しないと、半ば諦観していました。その視点から眺めると理不尽な主張も、その裏を考えれば「まあ、そんなものか」と思えることもあります。しかし、今回の事件は戦闘状態に突入するかもしれない「切迫した危うさ」と事実確認に向けて繰り返される「間の抜けた水掛け論」が同居していて、それが、どうにも不釣り合いでフラストレーションを感じてしまいます。

 

 私は日本人なので、日本サイドの情報が一方的に入ってきているのだとは思いますが、それでもレーザー照射の事実を認めない韓の稚拙な言い訳は、あまりに子供じみてみえます。一方で、相手の立場を見定めて落としどころ見出すよりも、生真面目に事実を突き付けて突っ張ってくる相手の鼻をへし折ろうとすることに終始している日本も滑稽に感じます。

 

 最近の日韓関係は慰安婦問題、徴用工問題などのせいで冷え込んでいるところに、今回の事件が起こってしまいました。これらには、直接の関連性がありませんが、日韓関係における「わだかまり」は、今まさに雪のように降り積もっています。このまま関係改善が為されず、冷え込んでいくと、降り積もった「わだかまり」は万年雪のように凝り固まってしまうでしょう。

 

 

 外務省や防衛省でも「極めて遺憾」などのコメントを発表しています。この言葉は外交用語では8段階のうちの上から3番目で、中程度よりも更に強い意味をもつそうです。こういったことはその道のプロフェッショナルの世界のお話しです。外交、軍事の専門家である皆さんのお蔭で平和を享受している今の日本ですが、日韓の間に積もった雪が万年雪にならぬよう、もうひと頑張りしていただきたいものです。私のような無知な一般市民も心配しています。