続 不動産業って???

 今回からは大家業について私なりの考えを述べるとともに、そこにどんな狙いがあるのかについて話を繋げていきたいと思います。前回のこのコーナーでは不動産業を業務内容から分類してみましたが、その同じ不動産業を別の視点で大きく二つに分類し直してみることにしましょう。まずは、不動産そのものを自ら提供するグループです。この中には新築マンションの分譲、建売、中古不動産の買取再販売、大家業が入ります。もう一つは不動産そのものではなく、不動産の取引に関わるサービスの対価として手数料を得るグループです。こちらは売買、賃貸の仲介や賃貸管理の代行です。ここで、自ら保有する不動産を賃貸する大家業を前者のグループに分類しましたが、賃貸借とは当該不動産の所有権を残したまま、専有して自由に利用する権利だけを取り出して期限付きで売買すると考えたからです。

 

 こうして分類したグループ、それぞれの特徴について考えてみるに、前者の不動産そのものを自ら提供することは、その仕入のために不動産を所有しなければなりません。それに対して後者の手数料収入は営業店舗の維持などは別として、自らが不動産を所有することはありません。ここで、不動産という商品の特性を改めて思い起こすに、世の中に出回っている商品の中で、ずば抜けて高額であることに加えて、取引は現金決済が原則であり、売掛、買掛は考えられません。そのことから不動産を所有するには、それ相応の資金がどうしても必要となります。仕入れた不動産に利益を加算して売却できれば仕入れに使われた資金が回収できて、それが次の仕入に使われて事業が継続発展してゆきます。その1回転の期間は規模の大きさや売れ行きによりますが数か月(中古マンションなど)から数年に及ぶこともあるでしょう。しかし、同じく不動産を保有しても家賃を得ることを目的とする場合は、回収までに数十年という長い期間を要することになり、仕入れて売るよりも、より一層長期間、資金が必要になります。

 

 弊社も当初は自己資金で購入した収益不動産を半年から長くても34年で売却するといったことを繰り返していましたが、やがて多くの競合者が参入し、安く仕入れて高く売却することが困難になってきました。これを打開するための選択肢は二つありました。一つは売買価格が上昇するのを待って売却すること。幸いターゲットが収益不動産なので、なかなか値上がりせず、保有する期間が長くなっても家賃が得られるので持ちこたえられます。しかし、いつになるかわからない売却時期を待っていることは、運を天に任せるようで自主性に欠いています。もう一つの選択肢は売却しなくても家賃収入でビジネスが成立する大家業です。弊社としては大家業を主力商品として拡大路線を採ることを選択しました。

 

 

つづきは次回