消費税

 101日から一部の商品を除いて消費税が8%から10%に引き上げられました。この一部というのが、なかなか曲者のようで、マスコミでもその複雑さゆえの混乱を予想して盛んに報道しています。今回の税率改定にかかわらず、以前から不動産の取引における消費税は複雑であった、というお話しをしてみたいと思います。

 

税の専門家や不動産業者の方々にとっては分かり切ったことかもしれませが、一般の方にとっては意外と知られていないと思われることに、建物は消費税の対象ですが土地は非課税、つまり消費税がかからないということです。不動産の売買において、土地と建物は別々の不動産であり、それぞれに価格が設定されていれば、その建物部分だけに消費税を課せば簡単です。勿論、そういう場合もあります。しかし、建売住宅や中古物件で、そのまま使用できる場合などは建物と土地を一体として総額いくらというように価格設定することが多いと思います。特に、マンションの場合は敷地権という権利を設定して建物の区分所有と土地の共有持分を一体化しています。これらを別々に取引することはできません。自ずと建物価格とそこに課される消費税と土地価格の総額で価格設定されます。しかし、いざ価格交渉が成立して契約書を交わす段階になって、総額しか決まっていないので慌てて内訳を相談するといった事態がよく見受けられます。

 

さらに話を複雑にしているのは、取引に伴う仲介手数料や登記費用です。仲介手数料は総額から消費税を差し引いた建物価格と土地価格に対してのみ決められた料率を乗じて計算されますが、この仲介手数料自体が課税対象です。これを算出するには、手数料の元となる取引の建物と土地の割合に案分され、土地に対する部分は非課税になります。また、登記費用には、登記するための登録免許税とその事務作業を委託する司法書士への報酬に分かれますが、登録免許税は非課税で報酬の部分のみ課税です。そして、この消費税も仲介手数料の時と同様、元の取引の土地と建物の割合に案分して建物に対する部分だけ課税されます。

 

 

他にも、いろいろあります。でも、これだけ述べれば十分複雑だということがご理解いただけることと思います。今回はこれくらいで終わりにしておきます。