電気

 台風シーズンも終わって秋も深まり、すっかり冷え込む季節となりました。先日、エレベーターに乗ろうとボタンに指を伸ばすと、何かの拍子で周囲の金属プレートに指先が触れてビリッと軽い刺激を感じ、「静電気か、空気が乾燥しているんだな」と、ここでも冬が近づいているのを気付かされました。

 

 静電気は何かというと、その物質を形作っている分子、原子を構成する電子が一方向に偏ることで起こる現象です。私たちの身近にある電機製品を動かすのも電気ですが、突き詰めれば、これも電子の流れを利用しています。今年は台風の影響で千葉県を中心に大規模な停電が起こりました。また、その直後にタワーマンションの地下が浸水して停電し、住民が非常に不便を感じたと報じられたのは記憶に新しいところです。かくして電気が如何に生活の基盤を支えているかは誰もが疑わない事実です。

 

 そこで電気をテーマに拙い認識を、子供の頃の思い出に、新たに調べてみたことを織り交ぜて述べてみます。まず、電気とは、正しくは電磁気と呼ぶべきだろうと思います。電気が流れると、その周辺に磁気が生じます。それを利用し、釘などの棒状の鉄にコイルを巻きつけて電流を流すと磁石になります。この磁力の引き合う力と反発する力をうまく利用したのがモーターです。小学生のとき、モーターを手動で回すと電流が流れることを教わって感激したことを覚えています。手で回したエネルギーが電気エネルギーに変換、これこそが発電機の原理ですよね。

 

 ところで、何故これほどまでに電気の活用が普及したのか、その要因のひとつに送電システムが整備されたことがあると思います。そして、大規模な送電システムには直流よりも変圧が容易な交流が適していました。各家庭の壁面にあるコンセントの差込口の電気は交流といってプラスとマイナスが1秒間に50または60回入れ替わります。ところが、家庭で使われる電化製品の多くは直流で動きます。そこで交流を直流に変換するために、古くは真空管が使われ、今では半導体が活躍しています。皆さんの耳に馴染んだトランジスタも言うなれば半導体のルーツのようなものです。その原理についても興味深いところですが、ここではやめておきましょう。

 

 

 このように慣れ親しんだ電気ですが、小学校に入学する前、コンセントからコードを抜くとき、誤って感電したことがあり、60歳を過ぎた今でもそのことを覚えています。それ以来、同じ過ちはありませんが、便利なものでも危険は潜んでいるものです。