長期修繕計画のあるべき姿

 マンションでは「長期修繕計画」というのを立てています(きちんとやっているところであれば、ですが)。それは「修繕積立金」の積立計画とも連動していて、これがきちんとしていないと、ある日突然、共用部の修理(それも大型の)が発生し、「直すお金がない」といった事態に陥ることになります。

 

 そんな修繕積立金は、一度金額を決めればそれでいいというものではなく、また多くのマンションが5年ごとといった間隔で増額する計画になっていたりします。あるマンションでも5年ごとに増額し、10年ごとに一時金が発生する計画になっていました。管理組合の総会が開かれ、管理会社は「決定事項」として増額・一時金徴収が議題に上がりました。

 

 これは当初から予定していた計画ですが、弊社としてはこれに異議を申し立てました。確かに当初から計画していたことですが、それは決して縛られるものではなく、あくまでも計画通りにやるかどうかを改めて確認するべきものです。「決定事項」なら総会にかけるまでもなく進めればいいだけの話で、総会にかけるということは、総会で最終結論を下す必要があるという事です。

 

 それであれば、まず当初の計画時から比べて現状はどうなのか。「建物診断」を実施して現状の劣化具合を確認し、今後の修繕計画を見直し、その上で計画通りの増額が必要かどうかを判断するのが、正しいあり方です。しかも今回は増額後に建物診断を予定していましたので、これは「筋が違う」と指摘しました。たとえて言うなら、「構え、狙え、撃て!」ではなく、「撃て、構え、狙え!」と言っているようなものです。

 

こうした指摘に対し、出席していた他の組合員さんからも「もっともだ」という評価をいただき、議案は一年先送りして再検討(否決)となりました。さらに管理費会計の余剰分を一時金に加算することによって各組合員の一時金負担分を軽減することも提案いたしました。本来、それは当然検討されるべきことですが、それもなされていませんでした。

 

 こういうことは管理会社が率先して不慣れな理事の方をリードすべきですが、管理会社の担当者もみな理想的な仕事をしてくれる人ばかりではありません。不足している部分は管理組合で補う必要があります。当社が購入しているマンションは、当社が今回のようにチェックしていますが、そうでないマンションは、ひょっとしたらいいかげんな管理に困惑しているのかもしれないという気がします。

  

 マンションに携わる以上、こうした管理組合の仕事(第3者管理)も引き受けられたら、是非ともやらせていただきたいと考えております・・・ 

 

 

 

(H)